複業ログの1本目として、まず「なぜ1つの事業に絞らず、複数を並行して持っているのか」を書く。
私は今、本業のFDE(企業のAI導入支援)に加えて、ドロップシッピング(storeforge)、Google Earth Studioを使った空撮動画チャンネル(aerial-earth-studio)、SNSアフィリエイト(afflow)、民泊の4つを並行して動かしている。どれも「これ一本で食っていく」規模には達していない、道半ばの事業ばかりだ。それでも1本に絞らないのには理由がある。
目次
1本足打法の何が怖いか
複業を始める前、自分の中で一番警戒していたのは「時間をかけた1つの事業が伸びなかったときに、振り出しに戻る」ことだった。
本業のエンジニアリング経験でも似た構造は見てきた。1つの技術・1つのクライアント・1つのプロダクトに賭けて、そこが立ち行かなくなった瞬間に積み上げがゼロになる案件は珍しくない。事業も同じで、1本に絞るというのは「その1本が当たるかどうか」に自分の時間の価値を全部賭けることになる。
複業で子育てのすきま時間を使っている以上、使える時間は本業のフルタイム起業より圧倒的に少ない。その少ない時間を1つの賭けに全振りするのはリスクが高すぎると判断した。
「並行」であって「分散」ではない
複数事業といっても、闇雲に手を広げているわけではない。それぞれの事業は、検証にかかる時間軸と必要なスキルが違う場所を意図的に選んでいる。
- storeforge(ドロップシッピング): 小額(5万円上限)で市場ニーズを検証するフェーズ。リサーチと法規制の見極めが主戦場で、時間の使い方は「調べる」が中心
- aerial-earth-studio(空撮動画): 動画制作・投稿という積み上げ型。テック寄りのパイプライン構築が終われば、1本あたりの作業時間は減っていく設計
- afflow(アフィリエイト): 発信という別チャネル。コンテンツ制作の型さえ作れば再現性がある
- 民泊: 検証段階。まだ具体的な数字を出せる段階ではない
事業ごとにボトルネックになる作業が違うので、「今週はリサーチに時間を使う週」「今週はレンダリングを回す週」のように、すきま時間の質に合わせて事業を切り替えられる。これが1つの事業だけに集中していたら、作業内容に関わらず同じタスクを延々とやり続けることになっていたはずだ。
本業のスキルが横展開しやすい
もう1つの理由は、本業(FDEとしてのAI導入支援)で培っているスキルが、複業側でもそのまま使えることだ。
要件が曖昧な状態から動くものを作る力、複数のプロジェクトを並行管理する力、Claude CodeのようなAIツールを使い倒す運用力——これらはクライアントワークで磨いているスキルであり、そのまま複業のパイプライン構築(動画生成の自動化、コンテンツ配信の仕組み化)に転用できている。
1つの事業だけをやっていたら気づかなかった「実は本業のスキルがここでも使える」という発見が、複業を並行しているからこそ何度もあった。
それでも1本足打法よりリスクが高いこと
正直に書くと、複数事業を並行することにもコストがある。
タスク管理は複雑になるし、1つの事業に使える時間は当然減る。GitHub Projectsで事業ラインごとに色分けして管理する仕組みを作ってはいるが、管理コストがゼロになるわけではない。「器用貧乏で全部中途半端になるのでは」という不安は、正直に言えば今も消えていない。
それでも今のところ、この並行運用を続けている。理由は単純で、子育てのすきま時間という制約下では「1つの当たりを待つ」よりも「複数の小さな検証を同時に回す」方が、自分にとって時間対効果が高いと判断しているからだ。
まとめ
- 1本足打法は、その1本が伸びなかったときの下振れが大きい
- 事業ごとに時間軸とボトルネックが違うので、すきま時間の質に合わせて切り替えられる
- 本業のエンジニアリングスキルが複業側にも横展開できている
- 管理コストは確実に増えるが、今のところそれ以上のリターンがあると判断している
次回以降、storeforge・aerial-earth-studio・afflow・民泊、それぞれの0→1の実況を個別に書いていく。