子育てと本業+複業4事業を両立させる上で、家事にかける時間そのものを減らすことは時間割の設計と同じくらい効果が大きい。結論から書くと、私が実際に効果を感じたのは高機能な便利グッズではなく、「判断を減らす」仕組みへの投資だった。今回は、実際に導入して定着したツール・仕組みを、導入理由と実際の効果込みで紹介する。
なぜ「時短家電」より先に「判断を減らす仕組み」だったのか
家事の時短というと真っ先に食洗機やドラム式洗濯機のような時短家電が思い浮かぶ。もちろんこれらも導入しているが、私が最初に手をつけたのはそこではなかった。
複業を始めた当初、家事にかかっていた時間を分解してみると、作業そのものより「何を作るか」「何を買うか」を考える時間の方が長いことに気づいた。夕食の献立を考える、日用品の在庫を確認する、こうした「決める」作業は数分で終わるように見えて、実際には頭の中でリソースを食い続ける。複業の合間に家事の判断が挟まると、その都度思考が切り替わり、複業側の集中も途切れる。
そこで最初に着手したのは、家電の購入ではなく「決める回数を減らす」仕組み作りだった。これが結果的に一番効果が大きかった。
献立の意思決定をなくした仕組み
夕食の献立は、平日は固定ローテーションにした。曜日ごとに大まかなカテゴリ(肉・魚・麺・鍋系など)を決めておき、その中で買い物のタイミングに合わせて具体を選ぶだけにしている。ゼロから考える献立会議を毎日やめただけで、夕方のバタバタタイムの負荷が明確に下がった。
これに合わせて、ネットスーパーの定期便も併用している。毎週同じ日用品・食材のベースをまとめて自動発注し、足りないものだけ都度追加する形にした。買い物リストを毎回ゼロから作る手間がなくなり、「買い忘れて夜に走る」というロスも減った。
家事代行ではなく「頻度を下げる」設計にした理由
家事代行サービスの利用も検討したが、我が家では見送った。理由は単純で、複業の時間帯(子が寝た後・送迎の合間)と家事代行の稼働時間帯がうまく噛み合わず、結局は自分の在宅時に立ち会う前提になり、時短効果が薄いと判断したためだ。この判断は我が家の生活動線に基づくもので、一般的に家事代行が非効率という意味ではない。
代わりに選んだのは、家事の「頻度」自体を下げる方向の投資だった。具体的には以下のようなものだ。
- ロボット掃除機(Ecovacs): 毎日の掃除機がけをゼロにした。留守中や子が寝ている間に稼働させることで、時間帯の奪い合いが発生しない
- ドラム式洗濯乾燥機(TOSHIBA): 洗濯物を干す・取り込む工程そのものをなくした。天気を気にする判断も不要になった
- 食洗機(パナソニック、分岐水栓タイプの後付け型): 食後の洗い物を「入れるだけ」の作業に縮小した。夕食後のまとまった時間を複業の思考系タスクに回せるようになったのは、この記事で紹介する中で一番効果が大きかった投資だと感じている
いずれも「作業を速くする」のではなく「作業自体を発生させない」方向を優先して選んでいる。
情報共有の時短:夫婦間の連絡をチャットツールに一本化
家事・育児の分担を口頭とLINEと紙のメモに分散させていた時期があったが、これは情報の抜け漏れと確認の手間を生んでいた。現在は共有のチャットツール(家族用グループ)に一本化し、買い物リスト・保育園や学校からの連絡事項・当日の送迎担当などをすべてそこに集約している。
ポイントは「見た人が既読を付ける」「対応した人が完了報告をする」というルールだけを決めたことだ。これにより「言った・言わない」の確認作業が消え、複業の合間に一言確認すれば済むようになった。ツール自体は特別なものではなく、判断基準を1箇所に決めたことが効果の本体だった。
まとめ
- 家事の時短は「作業を速くする」より先に「判断・意思決定の回数を減らす」ことから着手すると効果が大きかった
- 献立の固定ローテーション化とネットスーパー定期便で、毎日の献立会議・買い物リスト作成をなくした
- 家事代行は生活動線と稼働時間帯が合わず見送り、代わりにロボット掃除機・洗濯乾燥機・食洗機で作業自体の発生頻度を下げた
- 夫婦間の連絡はチャットツールに一本化し、「既読・完了報告」のルールだけを決めて確認作業の往復をなくした
次回は、こうして生まれた時間の中で、実際に何を優先し何を後回しにしているか、その基準について書く。