複業(storeforge・aerial-earth-studio・afflow・民泊)を子育てのすきま時間だけで並行運営していると聞くと、「そんな時間どこにあるのか」と聞かれる。答えの一部はAIツール、特にClaude Codeの使い方にある。今回は、実際に使ってみて「これがなければこの並行運営は成立していなかった」と言える作業を3つに絞って書く。抽象的な「AIが便利」ではなく、具体的にどの作業のどこが変わったかを残す。

前提: なぜAIツールが複業と相性がいいのか

複業のすきま時間は「まとまった長さ」も「毎日同じ時間帯」も保証されない、という話は以前も書いた。この制約の中で一番のボトルネックになるのは、作業時間そのものより「作業に着手するまでの助走」だ。何を調べるか整理する、下書きの構成を考える、コードの雛形を書く——この助走部分に10分溶かしてしまうと、確保できたすきま時間の半分が終わる。

AIツールが効くのは、まさにこの助走を圧縮できる作業だ。逆に言うと、判断そのもの(本当にやるべきか、事業として筋が良いか)はAIに投げても意味がなく、そこは自分でやるしかない。この線引きを前提に、以下の3つを選んだ。

1位: リサーチの一次整理

storeforgeの市場調査、afflowのコンテンツ企画、aerial-earth-studioの投稿先トレンド確認——複業のどれもがリサーチを必要とするが、これが一番時間を食う作業だった。

以前は、複数のサイトやSNSを自分の目で回って、気になった情報をメモに手で書き写していた。これを「情報源を集めて渡し、要点を構造化して出してもらう」という一次整理の工程に置き換えた。人間がやるのは「どの情報源を見るか決める」「出てきた整理が実態と合っているか検証する」という前後の判断だけで、間の力仕事をAIに渡した形になる。

体感では、リサーチ1件あたりの所要時間がおよそ半分から3分の1になった。これは子育てのすきま時間との相性が特にいい。30分の隙間で「情報を集めて→整理して→次のアクションを決める」までを1周できるようになったからだ。以前はこの1周に1〜2時間かかっていて、平日の隙間時間ではまず完結しなかった。

2位: コード・設定ファイルの雛形作成

aerial-earth-studioの動画生成パイプラインや、finance-managementのようなツール開発では、コードを書く作業そのものが発生する。ここでのAIツールの効き方は、リサーチとは少し違う。

一番効くのは「ゼロから書く」ではなく「型のある雛形を素早く出す」場面だ。新しいスクリプトの骨格、設定ファイルの雛形、テストコードの土台——こうした「毎回パターンは似ているが、書くのに数十分かかる」作業を数分に圧縮できる。エンジニアとしての本業の感覚がある分、AIが出したコードの妥当性を自分で判断できるのも大きい。ここは中身を検証せず流用すると事故る領域なので、レビューする力が前提になる。

すきま時間の文脈で言うと、これは「夜のまとまった時間」の生産性を押し上げる効果が大きい。以前は1〜1.5時間で1つの機能しか作れなかったところが、雛形作成をAIに渡すことで実装の検証や仕上げに時間を回せるようになり、同じ時間で作業の密度が上がった。

3位: 文章の初稿づくり

afflowの発信コンテンツや、このブログの原稿も含め、文章を書く作業にもAIを使っている。ただしここは順位を3位に留めた理由がある。

初稿の骨組み(見出し構成、話の順序)を作るところまではAIに任せて速いが、実体験に基づく具体的なエピソードや、自分の言葉としての言い回しは結局自分で書き直すことになる。借り物の言葉のまま出すと、読者に伝わる熱量が明らかに落ちるからだ。つまり「時間短縮効果はあるが、リサーチやコードほど丸ごと渡せる工程ではない」というのが実感で、これが1位・2位との差になっている。

それでも、白紙から書き始めるより「叩き台があってそれを直す」方が圧倒的に着手しやすい。すきま時間で一番心理的なハードルが高いのは「何もないところから始めること」なので、その意味でこの3位の効果も無視できない。

使ってみて分かった向き不向きの見極め方

3つの作業を振り返って、AIツールが効く作業には共通点があった。判断材料として整理する。

  • 正解のパターンがある作業: リサーチの整理やコードの雛形のように、型がある程度決まっている作業ほど任せやすい
  • 検証コストが低い作業: 出てきた結果が正しいかどうかを自分がすぐ判断できる作業(コードならレビュー、リサーチなら実態との突き合わせ)は任せやすい。判断に専門知識や時間がかかる作業は逆にリスクが高い
  • 助走が長い作業ほど効果が大きい: 着手前の準備に時間がかかる作業ほど、すきま時間との相性改善効果が大きい
  • 「自分の言葉」が価値になる作業は丸ごと渡さない: 文章のように熱量や独自性が成果物の価値そのものになる作業は、初稿までに留めて仕上げは自分でやる

まとめ

  • AIツールが効くのは「判断」ではなく「助走」を圧縮できる作業
  • 1位はリサーチの一次整理で、1周にかかる時間がすきま時間に収まるようになった
  • 2位はコードの雛形作成で、夜のまとまった時間の作業密度が上がった
  • 3位は文章の初稿づくりで、効果はあるが丸ごとは渡せない工程だと分かった

次回は、複業のうちどれか1つを取り上げ、直近の0→1の実況を書く。

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