本業+複業4事業のタスクをAIにスケジューリングさせられないかと考え、約3週間試してみた。結論から書くと、私の運用では「1日の時間割を丸ごと自動生成させる」用途では使い物にならず、「翌日の時間帯ごとの割り当てを、事前に決めたルールに沿って機械的に埋めてもらう」用途では手作業より速くなった。今回は、実際にどう試して、どこがハマってどこが外れたかを具体的に書く。
なぜ試そうと思ったのか
複業4事業を子育てのすきま時間で回す中で、私は時間帯ごとに「その時間にできる作業の質」を決め、そこに事業のタスクを当てはめる運用をしてきた。これは前回までの記事で書いた通りで、仕組み自体はうまく回っている。ただ、毎晩子が寝たあとに翌日の割り当てを手で組み直す作業に、10〜15分かかっていた。GitHubのissueを事業横断で眺め、優先度と所要時間を見て、翌日の各時間帯にどのissueを置くか決める作業だ。これをAIに渡せれば、その10〜15分を別の作業に回せるのではと考えた。
何を使って、どう渡したか
使ったのはClaude Codeで、GitHubのissue(タスク管理は全事業lifeリポジトリに一元化している)をAPI経由で読ませ、翌日の時間帯枠(朝の身支度合間、送迎後の隙間、子が寝た後のまとまった時間など)に対してタスクを割り当てるプロンプトを渡した。最初のプロンプトは「明日の時間割を作って」というざっくりしたものだった。これが最初の失敗だった。
丸投げがうまくいかなかった理由
丸投げで出てきた時間割は、一見もっともらしいが実際には使えなかった。理由は3つに整理できた。
- 時間帯ごとの「作業の質」の制約を知らない: 朝の10分に「aerial-earth-studioの動画構成検討」のような、腰を据えないとできないタスクを平気で割り当ててくる。AIは所要時間の見積もりしか見ておらず、その時間帯に可能な思考の深さまでは考慮しない
- 子どもの体調・予定という変動要素を持っていない: 前日時点の情報だけで組むため、当日朝に子が発熱して予定が崩れるケースにまったく対応できない。人間が最終確認する前提を外せなかった
- 優先度の判断が事業間で平準化されすぎる: 「今週はstoreforgeの検証を優先したい」といった、その週固有の事業判断をAIは知らない。issueのラベルだけでは伝わらない文脈があった
要するに、AIは「情報が全部揃っていれば」うまく割り振れるが、揃っていない情報を人間に確認しに来る動きはせず、勝手に埋めてしまう。この性質を理解していなかったのが最初のつまずきだった。
うまくいった使い方: ルールを先に固定する
方針を変え、「時間帯ごとに割り当ててよいタスクの条件」を先にテキストで固定し、それに従って機械的に埋めるだけの役割に絞った。具体的には、時間帯ごとに「所要目安」「中断可否」「必要な思考の深さ」の3条件を明文化したメモを渡し、AIには「この条件に合うissueを、優先度順に埋めるだけ」をやらせた。判断はさせず、分類とマッチングだけを任せた形だ。
この形に変えてから、毎晩の組み直し作業は10〜15分から3〜5分に縮まった。私がやることは、AIが出した割り当て案をざっと確認し、その日わかっている当日の予定変動(通院予定など)を反映して1〜2箇所だけ入れ替えることだけになった。ゼロから組む作業と、案をレビューして微修正する作業では、後者の方が明らかに速い。
判断材料: 導入するかどうかのチェックリスト
同じような自動化を検討している人向けに、私が実際に使った判断基準を挙げておく。
- 時間帯ごとの割り当てルールを、自分の言葉で先にテキスト化できているか。できていないなら、AIに渡す前に自分の運用を言語化する作業が先
- タスク管理が一元化されているか。複数のツールに散らばったタスクをAIに横断させようとすると、情報収集の手間の方が大きくなる
- 「判断」と「機械的な当てはめ」を切り分けられているか。判断まで任せると事故る。当てはめだけを任せると速くなる
- 最終確認の工程を残す前提か。丸ごと自動運転させる設計にすると、変動要素に対応できず結局手で組み直す羽目になる
まとめ
- AIによる時間割の丸投げ生成は、時間帯の質・変動要素・週固有の優先度を汲めず失敗した
- 割り当てルールを先に固定し、「判断」ではなく「機械的な当てはめ」だけを任せる形に絞ったら、毎晩の組み直し作業が10〜15分から3〜5分に短縮した
- 導入前にタスク管理の一元化と、割り当てルールの言語化が済んでいるかを確認する必要がある
- 最終確認の工程を残すかどうかが、実用に耐えるかどうかの分かれ目だった
次回は、この時間割運用をさらに1歩進めて、週次の事業配分の見直し自体をどう仕組み化しているかを書く。
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